◆症状
痛くてたまらないとまではいかないけが、ママさんバレーでレシーブ時に膝をついたり、かがむだけ膝のお皿の下の真ん中あたりが痛い また曲げる時にギシギシと音がなる感じがする。 仕事中も立ち仕事だがずっと違和感がある。
◆治療方針
〇年齢43才で変形性膝関節症になるには早すぎる
〇熱感や主張もなし
〇痛む場所は膝蓋靭帯部とその内外側周辺
年齢的な事と検査や熱感の有無から変形性膝関節症によるいわゆる軟骨のすり減りとは考えにくく、大腿部筋肉の硬結が多数あり、筋肉を緩める治療方針を選択し、大腿四頭筋の硬結をしっかりとほぐしていった。特に四頭筋の停止部の硬結を丹念にほぐし、最後に膝蓋靭帯とその周辺部の圧痛部位に鍼を行った
◆治療間隔と回数
この患者様はこの一回で痛みが消え、その後一か月後に来院された際も痛みの再発もないようです。
◆セルフケア
膝の悪い方全体に言えることですが、膝を伸ばした状態で膝のお皿(膝蓋骨)を上下左右に動かしてみると動きが悪く、動かす時も痛みを感じるようです。NHKのためしてがってんでも放映していましたが、膝のお皿を上下左右、またその間の斜めの方向にも無理しない程度にストレッチをされると、痛みの緩和や筋硬結の予防にもつながるようです。ぜひお試しください。
◆経過
以前は膝の治療が苦手でしたが、白川先生のルート鍼治療を取り入れてからは、逆に得意な疾患となりました。軽度のものであれば一回の治療で治る可能性が十分にあります。
◆その他
膝関節にポッポ・ポッポと熱感や腫脹がある場合は、膝関節の炎症が引くまで(数日間)は、関節内の清熱作用を有した漢方薬の服用をおすすめします。
また、下半身がむくみやすく上半身に汗を大量にかきやすい体質的に膝疾患になりやすい方がおられます。そういった方は大量の汗による気の消耗を抑えつつ、下半身のむくみを取ってくれる漢方薬の服用をおすすめします。 その漢方を飲むとむくみが取れてきて、水太りの方はストンと2~3キロ痩せることがよくあります。 むくみ減少による体の修復機能の向上と体重減少による関節内の負担減少があります。
この患者様のような軽症の方でしたら漢方薬を飲む必要はないです。
私が月に一度だけ北九州の実家で治療する際の常連の方ですが、五十肩の痛みが落ち着いたと思ったら、今月は膝の内側が痛むとのこと。 安静にしていると大丈夫だけど、歩くと痛むそうです。